JA新すながわの特別栽培米生産組合は16日、奈井江農業振興会、砂川水稲振興会と合同で栽培技術の反省会を奈井江町のJA支所で開いた。生産者約40名が出席。今年の作柄や栽培方法などについて振り返った。
空知農業改良普及センターの藤原昭博主査が、今年の水稲の状況について、「食味良いが、色彩選別機によってはじかれた米が多く、結果的に収量減となった」と総括した。
ライスターミナルで色彩選別機を通すと「乳白・腹白に分類されない軽微な白未熟粒」と「胴割れ粒」が例年になく多く出たことを報告。
原因として、未熟粒多発は7~8月の異常高温が、胴割れ粒は近年にない登熟の早さから刈遅れが生じたと考えられるとした。
これを回避するための対策として、「できるだけ早く茎数を確保」し、夏場の高温時に「水のかけ流し管理」の励行。「適期刈取りの実施」を紹介した。
奈井江町大和の堀隆史さん(43)は、「胴割粒などはそんなに多くなかったが、今後は高温対策が必要だ。来年以降かけ流しで地温の上がり過ぎに注意したい」語った。
春香先生
乳白・腹白に分類されない軽微な白未熟粒とは、お米の中心部が少し白くなっているものをいい、胴割れ粒とはお米の真ん中に亀裂が入り精米や研いだ時にお米が割れてしまうものをいいます。どちらも食味や食感に影響を及ぼすといわれています。
かけ流しは、田んぼの中に用水路などから比較的冷たい水を入れて稲の温度を下げる技術です。