砂川市東豊沼で醸造用ぶどうを栽培する高橋祥二さん(72)は、砂川産ぶどうで作った白ワイン「Grace du Ranch2020(グレイス・ドゥ・ランチ)」(畑の恵み)の販売を始めた。高橋さんは「上品な出来上がりで、香りはグレープ・フルーツに似て華やか。後味に甘みを感じる」とPRする。
高橋さんは2013年まで酪農に従事していたが、ブドウ栽培に興味を持ち、栃木県在住だった醸造家のブルース・ガットラヴさんと親交を深めた。16年に醸造用ブドウ「ソーヴィニヨン・ブラン」の苗木2600本植えた。18年に約700キロのぶどうを初収穫。醸造して20年3月に720本瓶詰し、関係者だけに提供。19年産は現在熟成中で、20年産は今回仕上がり1500本を販売する予定。
栽培あたり、北海道が主催する「ワインアカデミー」を年間受講し、基本技術を習得した。20年8月からは砂川市地域おこし協力隊の新保里佳さん(28)、田村颯さん(21)と3人で、ブドウ栽培を行っている。高橋さん「酪農で培った牧草地は地力が違う。秋の剪定が命。栽培は毎年試行錯誤」と語る。
醸造は空知管内栗沢町にある「10R(トアール)ワイナリー」に委託しているが、新保さんは高橋さんの牛舎を利用して工場建設を計画しており、順調にいけば23年に完成予定だ。新保さんは「しっかりブドウのように根を張り、砂川のワイン文化の発展を目指してワイナリーを作っていきたい」と意気込む。
一般販売に当たり贈呈を受けたJAの佐々木孝一組合長は「ワインが砂川の特産物となるよう頑張ってほしい」と新たな取り組みを応援する。
販売するワインは20年産ブドウを使用。1本4500円(税込み)で、直接販売と郵送のみで販売。お問い合わせは高橋さん(TEL 090-3898-5208)、メールはtakahashi-sh@gray.plala.or.jp。