冬だけ手芸部・あぐり【農のアイデアさん】

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 奈井江町の中野光子さん(60)ら12人でつくる「冬だけ手芸部・あぐり」は、農閑期につるし雛人形やマスクケースなどを手作りする。2020年にJA新すながわの役職員にマスクを贈呈。21年には新型コロナウイルスの感染者や医療従事者らへの差別や偏見をなくす運動「シトラスリボンプロジェクトに賛同し、リボン1000個を町内各所に配るなど、コロナ禍を乗り切ろうと活動している。

活動を始めたきっかけは。
 14年頃、女性部の中に「もぎたて市」「チームトマト(トマトジュース製造)」などの部会ができたが、自分は子育てや営農の日程と合わず参加できなかった。そこで友人3人で「手芸好き」「冬期間なら時間がつくれる」の条件で手芸部の設立を女性部長に打診した。女性部内組織として発足し、部員を公募して16人が集まった。
 手芸経験者が数人しかいなかったので、役員で型紙なども準備するなど、当初は苦労した。手始めに紙でできたクラフトテープを使いかごやバックなどを作った。その後、クリスマス・リースや正月飾り、ひな人形、鯉のぼりなどバリエーションがついた。

どんな思いで運営していますか。
 手芸部のポリシーは「活動は楽しく」。手芸は手先を使うので、ボケ防止にも役立つといわれるが、子育てが終わると冬場は何もすることがなく、家の中に閉じこもる「冬うつ」を防止するためにも、集まってワイワイしたいのが本心。
 難しいルールはなく、入会・退会・休部も自由。活動期間は毎年11月から翌年2月末までで、年会費3000円。その年に作るものもみんなで相談している。

これまでで印象に残ったことは。
 数年前、メンバーで旅行を兼ねて札幌市内の手芸材料店に行った。店では新たな作品のヒントやアイディアが見つかり楽しかった。
 20年の手作りマスクは、その年の活動期間が終わっていたが、JA役職員のマスク不足の一助になればと、夜間にそれぞれが自宅で作った。今年は、シトラスリボンづくりに明け暮れた。きっかけはプロジェクトをテレビで見た部員から、制作の提案があり、作り方はYouTubeを参考にした。

今後の活動は。
 手芸部も部員の高齢化が進んでいる。難しいルールものないので、若い人たちにぜひ参加してほしい。出来上がった作品は8月に開催される奈井江町産業まつりと、10月のJA新すながわ農業祭に出品している。何があるかはその時のお楽しみ、ですよ。

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